主な活動
公募: IMAGINE CLIMATE DIGNITY
オーストリア外務省と世界の文化フォーラムがKünstlerhaus Vereinigungとの協力により実施する国際公募のテーマは’IMAGINE CLIMATE DIGNITY’。締切は2023年11月15日です。詳細、申込み:https://www.ontheroadcall.at/
ONCE UPON NOW 1873-2023
1873年のウィーン万国博覧会は、日本の歴史にとって大きな節目となるものでした。数世紀にわたる鎖国の後、日本が初めて世界に向けて自国をアピールする機会となったのです。
建築家、大工、造園家など日本の職人によって作られたパビリオンには、ウィーン万国博覧会の2年前から日本全国で収集された数千点もの優れた美術品や工芸品が展示され、高く評価されました。
150周年を記念して、オーストリア文化フォーラム東京は、オーストリアのアーティスト、ヨハンナ・リードルに、日本の参加と日本館を現代的に表現する作品を委嘱しました。
ヨハンナ・リードルは、「Once Upon Now 1873-2023」(OUN)をパフォーマティブなビデオとサウンドのインスタレーションとして制作し、東京・上野の東京藝術大学陳列館ギャラリーで展示しました。
「OUN」は、現代的な立ち位置という形で、異文化交流のプラットフォームとしての機能を果たしました。東京に設けられた一体感のあるパビリオンとして、このインスタレーションは、文化の間に存在するさまざまな空間で遊びながら、グローバル化した時代の西洋と東洋の二元論を曖昧にする「もしも」を操作しています。
東京のオーストリア人アーティスト・イン・レジデンスのためのAWAYマニュアル
オーストリア文化フォーラム東京は、東京のSTUDIO Grossと共同で、東京・荒川区にあるオーストリアのアーティスト・イン・レジデンス・プログラムのマニュアルをデザインしました。
毎年4人のアーティストが、東京のスタジオハウスで3ヶ月間ずつアーティスト・イン・レジデンスとして生活し、制作します。これまでに約50名のアーティストがその恩恵を受けており、東京でのレジデンスプログラムにおけるオーストリア人アーティストの活動に対し、ゆるぎない、そして驚くほど高い関心が寄せられています。東京のレジデンスの募集には、毎年100名前後の応募があります。
AWAYレジデンスは、東京の伝統的な下町の一つである荒川区東尾久にあります。この地域は、ものづくりの伝統があることで知られています。AWAYレジデンスは、昭和期に建てられた三階建ての家族向け住居です。
デザイン・表紙イラスト:VVAA Studio。助成:オーストリア文化省(BMKÖS)。印刷:Hand Saw Pressのリソグラフ。
ベアテ・シロタ・ゴードン賞
オーストリア文化フォーラム東京が主催する「ベアテ・シロタ・ゴードン賞」は、日本におけるジェンダー正義の分野におけるプロジェクトを実現するために、オーストリア出身のアーティストに贈られます。この賞は、第二次世界大戦後の日本国憲法第14条と第24条の草案を起草し、女性に対し結婚、家族、社会においての前例のない権利を与えたオーストリア出身のベアテ・シロタ・ゴードン(1923-2012)を記念して、2022年に発足しました。
ベアテ・シロタ・ゴードン賞は、オーストリア人またはオーストリア在住のアーティストの男女平等と女性の権利の分野での功績を称え、日本での新しい芸術・文化プロジェクトの創作に対し、オーストリア文化フォーラム東京が資金援助をするものです。この賞は、毎年3月8日の国際女性デーに授与され、21世紀の文脈における女性の役割とジェンダー平等とを探求する若手アーティストの活動の支援に特に重点を置いています。
2022年の第1回ベアテ・シロタ・ゴードン賞は、オーストリアのアーティスト、マーサ・シュヌーデルのプロジェクト「DO YOU SEE ME NOW」に授与されました。日本の若い協力者の目を通して、現代日本社会における女性の役割、ジェンダー平等の闘い、自己実現の課題を探るドキュメンタリー短編映画が完成しました。
2023年のベアテ・シロタ・ゴードン賞は、ウィーン在住のアーティスト、岡崎エルサのプロジェクト「INTO THE WILD」が受賞しました。神話に登場する日本人女性のシリーズで、日本の神やアイドルの歴史的描写におけるジェンダー表現を、現代写真のレンズを通して追求しています。
オーストリアの日本における新しいマスコット「きっこりぃー」
応募総数86点の中から、在日オーストリア大使館、オーストリア大使館商務部、オーストリア政府観光局、オーストリア文化フォーラム東京オの審査員により「きっこりぃー」が選ばれました。受賞作品は、大分県出身の吉崎由美さんがデザインしたものです。
このマスコットは、温かく、愛嬌のある印象を与えます。ビーバーは、オーストリア全土に生息する哺乳類で、保護されています。ビーバーは、手つかずの大自然、水路や森、林の環境保全、広い意味では自然体験、冒険、レジャー、レクリエーションなどを連想させる生きものです。また、ビーバーには勤勉で家族的なイメージがあり、その行動は、建築、技術、職人技を連想させます。
きっこりぃーという名前は、日本語の木こりにちなんでつけられました。オーストリアから日本への輸出では、木材だけでなく、木材の副産物、林業、バイオマス発電が重要な役割を担っています。また、持続可能性とオーストリアもつノウハウの革新的な力も伝えています。きっこりぃーは、性別にとらわれない、オープンで包括的な名前でもあります。
#JAPANREVISITED202X: THEN—NOW—AFTER
オーストリア文化フォーラム東京が企画した「#JapanRevisited202x: then-now-after」は、オーストリアのアーティストが日本にまつわる記憶、解釈、夢を再構築するためのプラットフォームです。150年以上にわたるオーストリアと日本の文化交流の歴史を踏まえ、2020年という特別な年は、この試みに最適と思われました。
募集を開始したところ、オーストリア出身またはオーストリアを拠点に活動する237名のアーティストがこの招待を受け、さまざまなジャンルや表現形式の223のプロジェクトに応募しました。
JapanRevisited202x: then-now-after に応募された約100作品のセレクションは、キュレーションされたオーディオビジュアルJOURNEYとバーチャルアーティストGALLERY: japanrevisited.at に掲載されています。
このユニークな作品集は、印刷物としても出版されています。紹介されたプロジェクトは、アーティストたちの日本に対する情熱と好奇心を垣間見ることができ、オーストリアのダイナミックで多様な現代アートシーンのパノラマを提供します。
SPIRIT IN MOTION – FOR DIVERSITY AND INCLUSION
トップレベルの国際スポーツ大会であり、卓越性、勇気、生命の祭典であるパラリンピック東京2020/2021にスポットを当てるため、EUNIC Japanを代表してオーストリア文化フォーラム東京がコーディネートし、パラリンピック写真展 "Spirit in Motion - for Diversity & Inclusion" を開催しました。「Spirit in Motion」は、パラリンピック協議会の公式標語です。
パラリンピックに出場するアスリートたちの功績の認知や意識向上に貢献し、障害者インクルージョンの重要性を訴えるため、東京都の協力を得て、「Spirit in Motion」が開催されました。
東京に拠点を置くヨーロッパの16の施設とフォート・キシモト(日本)とが協力し、ヨーロッパと日本から集まった約40枚の写真を展示し、パラリンピックの魔法のような瞬間を来場者に紹介しました。